サ責になるためには?

サ責は、資格名ではありませんが、訪問介護事業所では利用者40人に対して1人の配置義務があり、介護の現場で需要の高いポジションといえます。サービス提供責任者の略称で、利用者に適したサービスを提供するため、ケアマネージャーとヘルパーの橋渡しとしての役割を担っています。仕事内容は、主に訪問介護事業所などで、ケアマネージャーの作成したケアプランの内容を見直し具体的な訪問介護サービスの計画を立て、ヘルパーへの指示や指導、利用者や家族へのサービス内容の説明などを行うといったものです。担当ヘルパーへの同行も行うなど、その仕事内容は多岐に渡り、同じく配置が義務付けられている、管理者との兼務も可能とされています。

サ責になるために必要な要件は、介護の多様化を背景に、より専門性のある知識や技術が求められるようになったため、2018年に改正されました。現在は、介護福祉士の資格保有者であることと、実務研修を修了していることのいずれかが必須となっています。実務者研修は、たん吸引など、より専門的な技術を実習で学ぶ医療的ケアといった科目を含む、全20科目450時間のカリキュラムで、所持している資格などで一部が免除される仕組みです。ある程度の時間をかけてサ責を目指すこととなりますが、実務者研修によって、実際に介護の現場で役立てることができるような様々な知識を学ぶことができるため、介護職の方のキャリアアップの方法のひとつとして注目されています。